スキャンツール補助金の対象機種と申請方法|検査専用1/4の見分け方と必要書類
公開日:2026年10月26日 更新日:2026年10月26日
スキャンツール補助金の対象機種は、国土交通省が認めて事務局が公開している「補助対象機器一覧」に載っている機器だけです。一覧はメーカー名、製品名、型式ごとに「兼用」か「検査専用」かが書かれており、兼用なら補助率1/3、検査専用なら1/4になります。令和8年度の受付は2026年10月22日に予算上限に達して終了しましたが、次の募集で慌てないよう、対象機種の調べ方、申請方法、必要書類、個人事業主の扱いを令和8年度の公募要領と申請の手引きに沿ってまとめます。
- スキャンツール補助金の対象機種の調べ方(補助対象機器一覧の読み方)
- 検査専用(1/4)とそれ以外(1/3)の見分け方
- 対象になる経費とならない経費
- 申請できる事業者の要件と個人事業主の扱い
- 申請に必要な書類の一覧
- 申請方法と申請の流れ、よくある不備
スキャンツール補助金の対象機種の調べ方
スキャンツール補助金の対象機種は、事務局サイトの「補助対象機器一覧」で調べます。令和8年度版は2026年8月14日付で、60ページのPDFです。一覧は型式試験番号(JASEA-KS-で始まる番号)ごとのまとまりになっていて、上段に型式、規格Ver0404とVer0500のドライババージョンとファームウエアバージョン、通信プロトコル、一体型か分離型か、表示部とVCIの接続方法(有線、Bluetooth、WiFiなど)が並びます。下段の「該当製品」には、製品コード、メーカー名、製品名、型式、写真、整備用との兼用、PC等の列があります。調べるときは、販売店の見積書にある型式で検索し、該当製品の行にある製品名まで一致するかを確かめると間違いが減ります。同じ型式でも、整備ソフトの有無で兼用と検査専用が分かれている例があるからです。
| 一覧の列 | 読み方 |
|---|---|
| 型式試験番号 | JASEA-KS-1のような番号。型式のまとまりを表す |
| 規格Ver・バージョン | 対応するドライバとファームウエアの組み合わせ。行の組み合わせだけが対象と注記された機種もある |
| メーカー名・製品名・型式 | 見積書や請求書の記載と照合する |
| 整備用との兼用 | 「兼用」または「検査専用」。補助率が変わる |
| PC等 | 「別途要」は表示用のPC等を別に用意する機種、「セット販売」はPC込みの製品 |
一覧には「現在販売終了しております」と書かれた製品も残っています。購入前に販売店へ在庫を確かめてください。また、一覧は随時更新されます。申請の手引きは、最新の一覧で対象かを確かめるよう求めています。
検査専用(1/4)とそれ以外(1/3)の見分け方
検査専用かどうかは、補助対象機器一覧の「整備用との兼用」の列で見分けます。この列が「兼用」なら検査専用以外として補助率1/3、「検査専用」なら1/4です。国土交通省の発表資料は「OBD検査のみ対応のスキャンツールは1/4」と説明しています。故障コードの読み取りや作業サポートなど整備にも使える機種が1/3、OBD検査(車載式故障診断装置を使った検査)に用途を絞った機種が1/4と考えると整理しやすいでしょう。上限は1事業場あたり30万円で共通なので、補助率の違いは手出しの額に表れます。税抜60万円の機種なら、兼用は20万円、検査専用は15万円の補助です。申請に使う経費使用明細書のExcelも「機器_補助率1/3」と「機器_補助率1/4」で別のファイルになっており、取り違えると申請できません。
令和8年度の一覧では、同じ型式のVCIでも「整備ソフト付」の製品は兼用、「整備ソフト無」の製品は検査専用として別々の製品コードで載っている例があります。見積書の製品名まで照合してください。
スキャンツール補助金の対象になる経費とならない経費
対象経費は、一覧に載ったスキャンツールの購入費と、補助対象研修一覧に載った研修の受講費です。令和8年度の公募要領では、一覧の機器を使うために必要な追加購入機器も、補助対象期間内に買い、一覧の機器と同じ申請でまとめて出す場合に限って計上できました。追加購入機器だけの申請はできません。故障診断用ソフトウェアは購入費のほか、事業期間中に支払いを終えた月額や年額の利用料も対象ですが、導入開始日から1年を超える分は按分して除きます。情報端末は、Windows 11が入っていないものや、主にスキャンツール以外の目的で使うものは対象外です。消費税、周辺機器の取得費、振込手数料も対象外です。
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| 補助対象機器一覧に載ったスキャンツール | 一覧に載っていない機器 |
| 一覧の機器と同時に申請する追加購入機器 | PC、スマートフォン、タブレットだけの申請 |
| 故障診断用ソフトの利用料(導入から1年分まで) | 1年を超える期間の利用料 |
| 補助対象研修一覧に載った研修の受講費 | 消費税、周辺機器、振込手数料 |
国の他の補助金で交付を受けた同じ機器や研修を重ねて申請することもできません。申請の手引きでは、申請の主体は事業場なので、過去の年度に交付を受けた機器と同じものでも、事業場が異なれば申請できると説明されています。複数台、複数事業場の申請もできますが、上限は1事業場あたり機器30万円と研修2万円です。
申請できる事業者の要件と個人事業主の扱い
スキャンツール補助金を申請できるのは、次のどちらかに当てはまる自動車整備事業者です。1つ目は、道路運送車両法第78条の認証を受けた自動車特定整備事業者で、電子制御装置整備を含む認証を受けた者か、その認証を申請する(申請済みを含む)分解整備事業者。2つ目は、自社が保有する自動車関連施設で自動車整備事業を行い、電子制御装置整備の認証を申請する(申請済みを含む)者で、三級自動車整備士と自動車タイヤ整備士を除く整備士を置いていることが条件です。自動車関連施設は、自動車や部品、燃料の販売や修理を主に行う施設で、土地や建物が賃借でも構いません。法人か個人かの区別はなく、個人事業主も申請できます。個人事業主が認証書を出せない場合は、整備士である証明と、住民票の写し(発行後3か月以内)か運転免許証の写しを出します。
国土交通省から補助金等停止措置や指名停止措置を受けている事業者、暴力団排除の誓約事項に当てはまる者、道路運送車両法と関係法令を守らない者は対象外です。一級自動車整備士の在籍を証明すると、予算が足りなくなった場面で優先採択を受けられます。
スキャンツール補助金の申請に必要な書類
令和8年度の申請の手引きでは、申請時の提出書類を13種類に分けて一覧にしていました。全員が出すのは経費使用明細書(指定のExcel)と認証書で、スキャンツールを申請する人は請求書の写し、領収書などの写し、機器の写真を加えます。請求書は、2026年4月1日以降の購入で、メーカー名、名称と型式、品番、ソフトウェアのバージョンなど購入したものが分かり、対象経費と対象外経費が区分され、消費税が別に表示されている必要がありました。機器の写真は通信インターフェースや情報端末も含めて全部要り、情報端末はWindows 11が入っていることが分かる写真にします。住民票の写しはマイナンバーを、運転免許証の写しは免許の条件等の欄と裏面の備考欄(氏名と住所を除く)を黒塗りして出します。
| 書類 | 出す人 |
|---|---|
| 経費使用明細書(Excel。1/3用、1/4用、研修用で別ファイル) | 全員 |
| 認証書(自動車特定(分解)整備事業者であることを証する書面) | 全員 |
| 整備士であることの証明(整備士手帳または技能検定合格証書の写し) | 認証書を出せない人 |
| 現在事項全部証明書の写し(発行後3か月以内) | 認証書を出せない法人 |
| 住民票の写し(発行後3か月以内)または運転免許証の写し | 認証書を出せない個人事業主 |
| 直近の給与明細、名刺など在籍が分かる書面 | 登記にない整備士、申請者以外の整備士で証明する人 |
| 請求書の写し、領収書などの写し、機器の写真 | スキャンツールを申請する人 |
| 研修受講証明書等の写し、受講費の領収書などの写し | 研修を申請する人 |
| 一級自動車整備士の在籍を証明する書類 | 優先採択を求める人 |
| 振込先が分かる書類(通帳の表紙と1、2ページ目など) | 全員(請求申請のとき) |
スキャンツール補助金の申請方法と申請の流れ
スキャンツール補助金は、機器を買って支払いを終えてから申請する後払いの補助金です。令和8年度は、交付申請と実績報告を1回の申請で同時に行う形でした。申請は事務局サイトの申請システムだけで受け付け、紙や郵送の申請はできません。申請システムはPCのブラウザで使う前提で、スマートフォンやタブレットは動作保証外です。最初に「アカウント登録」から利用者登録をし、2回目以降は「ログイン」から入ります。デジタル化・AI導入補助金と違い、令和8年度の公募要領と申請の手引きにはGビズIDの取得は求められていませんでした。
- 補助対象機器一覧で型式と製品名、兼用か検査専用かを確かめる
- スキャンツールを購入し、支払いを終える(研修を受ける場合は受講して支払う)
- 申請システムでアカウントを登録する
- 経費使用明細書を作り、必要書類をアップロードして交付申請兼実績報告を出す
- 事務局の審査を経て、交付決定兼額確定の通知を受ける
- 申請システムで請求申請をし、振込先の書類を出す
- 補助金を受け取る
補助を受けて買った機器のうち、取得単価が50万円以上のものは、購入から5年間は処分が制限されます。期間内に売ったり廃棄したりする場合は事前に事務局の承認が要り、原則として補助金の一部を返します。補助金を受け取ったときの経理は補助金の会計処理で説明しています。
よくある質問
- Q. スキャンツール補助金の対象機種はどこで確認できますか?
- A. 事務局サイト(hogo-zoushin.jp/r8/)の「先進安全自動車の整備環境の確保に対する支援」のページにある補助対象機器一覧(PDF)で確認します。令和8年度版は2026年8月14日付です。
- Q. 検査専用かどうかはどこを見れば分かりますか?
- A. 一覧の「整備用との兼用」の列です。「兼用」なら補助率1/3、「検査専用」なら1/4です。同じ型式でも製品名で分かれることがあるため、見積書の製品名まで照合してください。
- Q. 個人事業主でもスキャンツール補助金を申請できますか?
- A. できます。認証書を出せない場合は、整備士である証明に加えて、住民票の写し(発行後3か月以内)か運転免許証の写しを出します。振込先は本人名義の口座に限られます。
- Q. 先に買ったスキャンツールでも申請できますか?
- A. 令和8年度は、2026年4月1日以降に購入し、支払いまで終えたものが対象でした。購入してから申請する仕組みです。次の年度の対象期間は、その年度の公募要領で確かめてください。
- Q. タブレットだけ新しくする場合も補助の対象ですか?
- A. 令和8年度はPC、スマートフォン、タブレットだけの申請はできませんでした。一覧の機器と同時に申請する追加購入機器として計上する形になります。情報端末はWindows 11が入っていることも条件でした。
- Q. 申請はスマートフォンからでもできますか?
- A. 申請はPCのブラウザから行う前提で、スマートフォンやタブレットは動作保証外です。紙や郵送での申請も受け付けていません。
- Q. スキャンツールと一緒に整備ソフトも新しくしたいのですが、補助金はありますか?
- A. 自動車整備ソフトや自動車整備システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたITツールなら対象になり得ます。整備ソフトのおすすめを探すときは、補助後の負担額に加えて、整備システム リースなしで契約できるか、車販ソフトと連携できるかも比べるとよいでしょう。
まとめ
- 対象機種は補助対象機器一覧(令和8年度版は2026年8月14日付、60ページ)に載っている機器だけ。
- 「整備用との兼用」の列が兼用なら1/3、検査専用なら1/4。経費使用明細書のファイルも分かれる。
- PC、スマートフォン、タブレットだけの申請は不可。情報端末はWindows 11が条件。
- 個人事業主も申請でき、認証書の代わりに整備士の証明と住民票か運転免許証の写しを出せる。
- 購入と支払いを終えてから、PCのブラウザで交付申請兼実績報告を出す。補助事業完了日は支払完了日。
令和8年度は受付を終えています。受付終了の経過はスキャンツール補助金2026の記事、次の募集の見通しは受付状況と予算消化率の記事をご覧ください。ソフトの補助金の全体像はデジタル化・AI導入補助金2026とはにまとめています。
出典
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